超短編ストーリー 第15話 好奇心

2020年5月11日超短編ストーリー,執筆作品

彼は変な夢を見ていた。

「ドサッ」

突然、大きなダンボールが天から降ってきた。
「な、なんだ!?」

ダンボールは閉じられているだけで簡単に開ける事が出来そうだった。
好奇心から開けてみると中には【覚悟できたか?】と書かれた小さな紙だけが入っていた。
「なんだこれ?」

そう思っていると、
「ドサッ」
4メートル程離れた所に、先程より一回り小さなダンボールが降ってきた。
開けてみるとまた【覚悟できたか?】と書かれた小さな紙。
「どういう事なんだ?覚悟とは?」

そのダンボールには小さなハサミのようなものが入っていた。
【覚悟を!】

「ドサッ」
さらに4メートル程離れた所に先程よりまたさらに一回り小さなダンボールが降ってきた。
赤ちゃん用の玩具のような物と【もういいか?】と書かれた紙。

次に落ちてきたダンボールの中には首輪と【そろそろだ】と書かれた紙。

その次に落ちてきたダンボールの中にはペットショップで見たことのあるキャットフード。
それには紙は無かった。

最後のダンボールは落ちるのでなく、いつの間にかそこに存在していた。
入っていたのは生きている子猫だった。にゃぁにゃぁ鳴いていた。
彼はとても猫が好きだった。恐らくネコ科ならなんでも可愛く思えるのだろう。

とても可愛かったのでとりあえず撫でた。
興味があるとすぐ触るのは彼の悪い癖だった。

「飼ってくれってことか?ダンボールだけは成長過程毎に用意したとでも?困ったな。しかし可愛いな!」

「シャー!!」
「怒っても可愛いな。飼ってやるか!」

その瞬間、彼は足の激痛で目覚め、そして思い出した。
荒野の徒歩ツアー中、赤ちゃんライオンが居て可愛いと思い触れてしまった。
その後すぐに少し離れた所で1頭の大人の雄ライオンにじっと見られている事に気付いた。
「我が子よ。早くやりなさい。さっきこいつはお前を狩ってやると言ったのだぞ。」

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