超短編ストーリー 第40話 続けるor辞める
人の趣味は多種多様であるが、その中でも【作業】を伴うものには【練習】というものが存在する。
ゴルフ、楽器、料理、エトセトラ…。
A君は毎日コツコツとある事の練習をしているが、やればやるほど「自分はまだまだだ」と思っていた。
他人に意見を聴いても「練習不足」と片付けられ、ついには「練習しても練習不足と言われるということは自分には素質がないんじゃないか」と思うようにも。
友人がA君に言った。
「そこで辞めてしまったら勿体ないよ。」
そこで辞めてしまったら勿体ないというフレーズは他の人は本当に勿体ないと思っていての助言だったりするのに、悲しいかな悩んでいる当人にはあまり響かないフレーズだ。
【実は上手くなってきている】ことを理解せず、大概は以下のようなやめてしまうケースがある。
- ただ目指しているレベルが高すぎて、現在の自分とのギャップに耐えられなくなっているケース。
- 上手とはどんなものか脳で理解しているが身体が追いついて居ない場合に辞める事を選んでしまうという。
そんな悩みを持ってしまっていて、辞めるということを選んでしまいそうな時は、少し練習自体には距離を置いて、そもそもなぜやり始めたのかを考えて接してやれば良い。
大概はこう答えが出るはず。
【楽しいから】だと。楽しいってことは好きっていうことだよね。
好きこそものの上手なれ。
まぁA君の場合は素質は素晴らしかったのにただ単に飽きっぽい性格でそれを辞めたという話であったし、辞めようかどうか悩んでるレベルの人を拾ってくれる程その道は甘くなかったりするのだが。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません