日常幸せストーリー 第19話 勧誘

2020年5月23日日常幸せストーリー,執筆作品

休みの日の少し遅めの昼ご飯を食べ終わった頃、玄関をノックする音が聞こえた。
トントン
玄関の隣にある風呂場の窓を開ける。
「はい。」
なぜ玄関のドアを開けないか。それは台所が丸見えで恥ずかしいのと防犯対策というのもある。
「新聞屋なんだけどさー。新聞とってくれない?」
「前に1週間お試しでとったことがあるけど全部読みきれないし、携帯で見れるので必要ありません。」
そういうとおじさんはがっくり肩を落としてため息をついた。
その手にはのらないぞ!
「俺、リストラされちゃってさぁ、新聞の勧誘やるしかなくて契約が8月までだから、それまではやらなければいけないんだ。」
「新聞配達の他にも仕事は探せばありますよ。アルバイト情報誌を見れば飲食店が沢山求人を出している。まかないが無料のところもある。」
私はいくつかの飲食店の名前をだした。私が働いている飲食店の名前をいったところでおじさんの反応があった。
「あなた、そこの人?」
「違いますけど知り合いが働いています。」
「そうなんだ。」
「近々、新店もオープンするみたいですから。」
「色々教えてくれてありがとう!」
そういうとおじさんは去っていった。
そんなことがあった1週間後、店長から
「今日面接の人、来るよ。うちが募集しているって知り合いに聞いたらしい。」
「よかったですね!募集かけても中々、来ませんからね。それでは私あがります。」
「お疲れ様!」
休憩室のある二階にあがって仕事着から私服に着替えてでると店長が面接していた。向かいに座っている人のほうに目をむけるとそこには新聞の勧誘に来たおじさんがいた。
「あっ!」
私とおじさんは目が合い同時に叫ぶ。
「何、知り合い?」
「はい!」
また被った。
「じゃ、決まり!採用!」
親指を立てたグーのポーズが今度は三人被った。

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