日常幸せストーリー 第32話 子猫⑫

日常幸せストーリー,執筆作品

子猫の夢二が家に慣れるまでに5時間という時間を要した。ご飯と水を用意してからレオパード柄のファーの巾着袋の中から子猫を取り出してそっとご飯を用意した場所に置く。ご飯には見向きもせずにキョロキョロして冷蔵庫の後ろに隠れてしまった。体は震えて怯えている。
「おいで~」
怖がらないように優しい声で話しかけて子猫をヒョイと持ち上げてご飯の用意してある場所に置いたがまた冷蔵庫の後ろに隠れてしまった。そういうことを何度も繰り返しているうちにお腹が空いてきた。台所に立ち冷蔵庫の中にあるもので昼食を作った。私が食べていれば子猫も出てきてご飯を食べに来てくれるかもしれない。今日は具沢山の味噌煮込みうどんだ。
「寒いな~。」
こたつの電源を入れてこたつの中に足を滑らせて味噌煮込みうどんをすすりながらひらめいた!こたつの中に誘導すればいいんだ!この家の暖房はこたつのみ。出張手当が給料日に振り込まれるからエアコンを設置しよう!そう思い立ち不動産屋に連絡した。
「ご自身の負担で設置するならいいですよ。」と了承を得た。
「おいで~」
冷蔵庫の後ろに隠れている子猫をヒョイと持ち上げて、こたつの中に案内する。ぺたんと寝そべり、リラックスした様子だ。
「今日からこの家で一緒に暮らすことになるよ。あなたを大事にするよ。一緒に楽しく暮らそう!」
こたつの中を覗きこみ私は子猫に話しかけた。
子猫は私の顔をじっとみて話をずっと聞いてくれた。
手を差し出すと顔を押し付けてきた。

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